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8.262020
沖縄 残酷な地上戦憂える
私が50代のころ校長を務めた壱岐市立の中学校では,2年生の生徒たちと,国内で最大の地上戦があった沖縄にも行きました。終戦前に米軍が上陸し,3か月の地上戦があった沖縄は,長崎の原爆とは異なる悲惨さがあります。亡くなったのは兵士だけではなく,洞窟で集団自決に追い込まれた住民もいます・語り部の話は重く,生々しいです。聞き終えた生徒たちはぐったり黙り込んでいました。
今回の作品は,壱岐に帰ってすぐに描いたものです。縦に伸びる黒い影は,戦況が悪化して壕の中で孤立を深める軍幹部や島内で追い込まれた沖縄の住民たちを表現しました。
赤い色は戦闘や自決など地上戦がもたらす残酷さを憂えて付けました。草木が焼け,食べ物もない窮状の中でも懸命に軍に協力し,報われなかった沖縄の人たちの姿が語り継がれています。住民を含め20万人が犠牲になった沖縄の惨禍にも,私たちは向き合い続けなければなりません。 ウエダ清人
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