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愛・今なおここに~入内良治展覧会に寄せて

  入内良治 展覧会によせて

私と入内氏の初めての出会いは、40年前、2人が30代の頃でしたとあるギャラリーで彼がにこやかな表情で静かに話していた姿が印象に残っています。

その後、長崎市展、8・9平和展の準備作業などで共に活動してきました。また私の個展開催だけでなく、友人たちの個展開催の準備には一番に駆けつけ、汗して一生懸命働く姿がいつも見られました。

「風の大地美術館」がオープンした時、入内氏は必ずここで自分の個展をすることを約束していました。しかし彼はいつも他を思いやることを優先して、なかなか自分の個展を開催することができませんでした。

今回、彼の作品を整理していると、多忙の中にも、日々コツコツと制作を続け、素晴らしい作品を数多く残していることが分かりました。彼は若い頃より集中してパステル画に取り組んでいます。特に、情感があふれる女性像は、入内氏しか表現できない表情をもって私たちに語りかけてきます。また晩年は、ヨーロッパや長崎の風景などをペン画できめ細やかに表現し、作品を残しました。

今回の作品展を通して、在りし日の入内良治氏の人柄を偲び、魅力的な作品と対話していただけると嬉しく思います。

 

記 ウエダ清人

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