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外海(そとめ)の石積み(いしづみ)集落(しゅうらく)と温(おん)石(じゃく)の石(いし)

6月から「風の大地美術館」で開催中の作品展の一つに、外海地区の石積集落の作品が登場しています。

この石積集落に使われている「温石の石」について、今回紹介させていただきます。

外海を訪れると独特の石を活用した石積風景に出会います。

寛政年間、五島藩の要請で、大村領に住む多くの人々が五島へと移住しました。その多くは外海地方で田畑を耕し、

倹(つま)しく暮らす潜伏キリシタン達でした。そんな彼らが、五島へ向かう舟にこの“温石”を乗せて運んでいったのです。

熱に強い“温石”を田畑の脇の石積み、石垣、家の土台、かまど、墓碑、さらに漁民は、舟の上で煮炊きをする携帯かまど、

舟の安定を保つバラス(バラスト)・延縄の重り、錨にも利用していたといいます。当時、外海の潜伏キリシタン達が“温石”を舟に載せ、

五島へ運んだことは事実です。今、五島に存在する“温石”は、“祖先が運んできた石”として、大切に語り継がれています。

梅雨の晴れ間を見つけて,ぜひ美術館へもが来館ください。            上田佳那衣

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